保育園のインフルエンザ・RSウイルス対策:ガイドラインの予防策と光触媒の限界

インフルエンザもRSウイルスも、主な感染経路は咳やくしゃみの飛沫と、手を介した接触です。空気中の飛沫には光触媒は働かないため、対策の中心は人の動きと手洗いになります。

感染経路は「飛沫」と「接触」

インフルエンザ RSウイルス
主な感染経路 飛沫(接触でも広がる) 飛沫と接触
特に注意したい子ども 乳幼児全般 生後6か月未満の乳児(重い呼吸器の症状になることがある)

ガイドラインでは、飛沫が届くのはおよそ1〜2メートルとされています。手についたウイルスが、おもちゃやドアノブを通して広がる経路もあります。

ガイドラインが示す予防策

インフルエンザ

  • 症状のある子どもは、医務室などの別室で早めに分けて保育する
  • 職員全員がマスクをつけ、咳エチケットを守る
  • マスクをつけられる年齢の子どもには、流行期にマスクをすすめる
  • 流行期は特に手指衛生を徹底する

ガイドラインは、すべての感染者を隔離したり、全員が2メートル離れたりするのは現実的ではないとしています。だからこそ、日ごろの咳エチケットが大切だという考え方です。職員が症状のないまま感染していることもあるため、職員の健康管理も対策に含まれます。

RSウイルス

  • 流行している時期は、0歳児と1歳以上の子どものクラスを分け、交流を減らす
  • 咳などの症状がある年長児は、乳児と接しないようにする
  • 手を介して広がるため、手洗いと、よく触る場所の清掃を続ける

環境の対策:換気と、よく触る場所の清掃

  • 換気:飛沫がこもらないよう、定期的に空気を入れ替える(保育園の換気)
  • よく触る場所:ドアノブ・手すり・スイッチを水拭きしてアルコールで消毒する(ドアノブ・手すりの除菌)
  • おもちゃ:口に入れるおもちゃは使うたびに洗って干し、午前と午後で交換する(おもちゃの消毒方法)

光触媒コーティングにできること・できないこと

できる? 理由
空気中の飛沫を減らす できない 光触媒は塗った面に触れたものにしか働かない
子ども同士の感染を防ぐ できない 主な経路は人から人への飛沫・接触
手すりなどに付いたウイルスを減らす補助 条件しだい 光が当たり、試験されたウイルスに対してのみ。消毒の代わりにはならない

「空間のウイルスを除去」とうたう製品には注意が必要です。考え方は空間除菌グッズは効果がある?で解説しています。

よくある質問

光触媒で空気中のインフルエンザウイルスを減らせますか?

光触媒コーティングは、塗った面に触れたものにしか働きません。咳やくしゃみで飛ぶ飛沫を空気中で減らすことはできないため、インフルエンザ対策の中心は、別室での保育、咳エチケット、手指衛生、換気になります。

RSウイルスで特に気をつけることは?

ガイドラインでは、生後6か月未満の乳児は重い呼吸器の症状になることがあるとされています。流行している時期は、0歳児と1歳以上の子どものクラスを分けて接触を減らし、咳などの症状がある年長児が乳児と接しないようにすることが示されています。

流行期におもちゃや手すりの消毒は必要ですか?

どちらのウイルスも手を介した接触でも広がるため、おもちゃや手すり、ドアノブなど、よく触る場所の清掃・消毒は大切です。具体的な方法は、おもちゃの消毒とドアノブ・手すりの除菌の記事で解説しています。

参考資料