光触媒塗料の外壁塗装:メリット・デメリットと向いている家・向いていない家

光触媒が最も力を発揮しやすいのは、実は屋外です。太陽光に含まれる紫外線と雨がそろう外壁では、汚れを分解して洗い流す「セルフクリーニング」が働きます。ただし、日当たりや雨の当たり方で効果に差が出ます。

外壁で光触媒が働く仕組み

外壁に塗った光触媒は、太陽光の紫外線を受けて2つの働きをします。

  1. 分解:外壁に付いた油汚れや排気ガスの汚れなどの有機物を分解して、付着力を弱める
  2. 超親水性:表面が水になじみやすくなり、雨水が汚れと外壁のあいだに入り込んで、汚れを浮かせて洗い流す

この2つの組み合わせがセルフクリーニング効果です。室内と違い、屋外は紫外線が十分にあり、雨が汚れを流してくれるため、光触媒の性質が活きやすい環境です。

メリット

  • 汚れが付きにくく、落ちやすい:排気ガスの黒ずみや雨だれの跡が目立ちにくい
  • 耐久性が高い塗料が多い:耐用年数は10〜20年程度とされる(詳しくは耐用年数)
  • カビや藻の発生を抑える働きも期待される
  • 大気中の窒素酸化物などを分解する働きもある(ただし量は限られる)

デメリット

  • 価格が高い:シリコン塗料より高く、フッ素塗料と同程度からやや高め(詳しくは費用)
  • 立地や面によって効果に差:光が届きにくい面、雨が当たらない面では効果が弱い
  • 施工できる業者が限られる:下地処理や下塗りとの相性で性能が変わる
  • 色の選択肢が少ないことがある
  • すべての汚れが落ちるわけではない:無機物の汚れや、こびりついた汚れは残ることがある

向いている家・向いていない家

向いている 向いていない
日当たりのよい面が多い 隣の建物が近く、一日中日が当たりにくい
交通量の多い道路沿いで、排気ガスの汚れが気になる 軒が深く、外壁に雨が当たりにくい
白や淡い色で、汚れを目立たせたくない 濃い色や特定の色にこだわりたい
長く塗り替えの間隔を空けたい 初期費用をできるだけ抑えたい

外壁で検討するときのチェックポイント

  • 塗料の製品名と、光触媒の性能や耐候性の試験データ
  • 光触媒工業会のPIAJマークの有無(登録製品は工業会のサイトで確認できる)
  • 下地処理・下塗りの工程と材料
  • 施工実績と保証内容
  • 見積もりの内訳(塗料、足場、下地処理など)

業者選びの注意点は外壁の光触媒塗装の業者の見分け方、塗料の選び方は光触媒塗料のメーカーと選び方で解説しています。室内の光触媒との違いは光触媒とは?をご覧ください。

よくある質問

光触媒塗料は北側の外壁でも効果がありますか?

光触媒は日光の中の紫外線で反応するため、直射日光が当たらない面でも空からの紫外線である程度は反応するとされます。ただし、隣の建物との距離が近い、一日中ほとんど光が届かないといった面では効果が弱くなります。雨が当たらない軒下なども、汚れが洗い流されにくくなります。

光触媒塗料を塗ればメンテナンスは不要になりますか?

不要にはなりません。汚れが付きにくく落ちやすくなる効果は期待できますが、すべての汚れが落ちるわけではなく、塗膜の点検や塗り替えも必要です。

光触媒塗料は家の周りの空気をきれいにしますか?

光触媒には、窒素酸化物などの大気汚染物質を分解する働きがあり、その性能を測るJISの試験方法もあります。ただし、外壁の面積で処理できる量は限られるため、家の周りの空気が目に見えて変わるほどの効果を期待するのは現実的ではありません。

参考資料