
2026-04-18
求人票「求める人物像」の書き方とテンプレート|応募者が増える具体的な表現
求人票の「求める人物像」の書き方とテンプレートを紹介。「明るい方」「コミュニケーション能力が高い方」で終わらず、応募者が自分ごとに感じる具体的な書き方を解説します。
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🦔 無料で試す「明るく前向きで、コミュニケーション能力が高い方」——こう書かれた求人票が世の中の7割を占めます。そして、この表現が応募数を減らし、入社後のミスマッチを生んでいます。
「求める人物像」は求人票の中で、応募者が「自分に合うかどうか」を判断する最重要パートです。ここをテンプレート文で埋めると、誰にも刺さらない求人票ができあがります。この記事では、職種別のテンプレートと、そのまま使える具体的な書き方を解説します。
ミスマッチ採用は1人200万円のコスト
「求める人物像」を曖昧にすると、採用側と応募者の認識がズレます。その結果起きるのが早期離職です。
中小企業の場合、採用1人あたりにかかる費用は求人媒体費・面接時間・入社手続きで平均50〜80万円。入社後の教育コスト、業務の引き継ぎ、現場の混乱を含めると、1人辞めるたびに約200万円の損失が発生します(厚生労働省の人材確保調査より)。
「求める人物像」を具体的に書くべき理由は、精神論ではなく、このコストを減らすためです。自社に合わない人に応募されないこと、合う人だけが応募してくることが、採用活動の費用対効果を劇的に上げます。
使ってはいけない表現リスト
以下の表現は「書いていないのと同じ」なので削除すべきです。
- 明るい方
- 素直な方
- 協調性がある方
- コミュニケーション能力が高い方
- やる気のある方
- 責任感のある方
- 前向きな方
なぜこれらがダメなのか。全員が自分に当てはまると思うからです。自分を「暗くて頑固で協調性がなくコミュ障でやる気がなく無責任で後ろ向きな人間」だと自覚している応募者はいません。つまり、この表現は誰も絞り込んでいません。
絞り込まない求人票は、マッチしない応募者を呼び込み、書類選考と面接の時間を消費します。採用担当者の工数が増えるだけで終わります。
❌ 悪い例:「明るく元気で、協調性のある方を募集しています」
✅ 良い例:「チームで作業を分担する場面が多いため、自分の作業が終わったら『何か手伝えることありますか』と声をかけられる方」
後者は「自分から声をかけるのが苦手な人」を自然に除外し、「困っている人に声をかけるタイプ」を呼び込みます。これが絞り込みです。
書き方の3原則
原則1:業務から逆算する
「どんな人が欲しいか」ではなく「この仕事で成果を出す人はどんな行動をしているか」から考えましょう。
現場で活躍している社員を3人思い浮かべて、その人たちの共通行動を書き出します。「朝会で必ず前日の進捗を報告している」「電話の前にメモを用意している」「失敗を3日以内に上司に報告している」——こういう具体的な行動が、そのまま求める人物像になります。
原則2:具体的な行動で書く
性格ではなく行動で書きます。性格は見えませんが、行動は見えます。応募者も自分の行動は把握できるので、自分が当てはまるかを判断しやすいです。
❌ 悪い例:「几帳面な方」
✅ 良い例:「作業前にチェックリストを確認し、完了後にもう一度見直す習慣がある方」
原則3:必須と歓迎を分ける
すべてを「必須」にすると、完璧な人しか応募してきません。結果、応募数がゼロになります。
「必須条件(これがないと採用しない)」と「歓迎条件(あると嬉しい)」を明確に分けます。必須は3つまでに絞ります。4つ以上書くと応募者は「自分には無理だ」と判断して離脱します。
詳しい必須記載事項の整理は求人票の必須記載事項を参照してください。

職種別テンプレート
そのまま使えるテンプレートを職種別に用意しました。自社の状況に合わせて書き換えて使えます。
営業
必須条件
- 人の話を最後まで聞いてから自分の意見を言える方
- 断られても「なぜ断られたか」を記録して次回に活かせる方
- 数字の目標に対して、週単位で進捗を自分で把握したい方
歓迎条件
- 法人営業の経験(業界不問)
- CRM・SFAの使用経験
事務
必須条件
- 1日に10件以上の割り込み依頼が発生しても、優先順位を自分で判断できる方
- Excelで関数(SUM・VLOOKUP程度)を使える方
- わからないことをその日のうちに質問できる方
歓迎条件
- 経理・総務の実務経験
- 請求書発行業務の経験
介護
必須条件
- 利用者の名前と顔を1週間以内に覚える意欲がある方
- ご家族への電話連絡を業務の一部と捉えられる方
- 体調変化を見つけたら15分以内に看護師へ報告できる方
歓迎条件
- 介護職員初任者研修修了
- 夜勤対応可能な方
エンジニア
必須条件
- 仕様が曖昧なときに「これで合っていますか」と確認してから実装を始める方
- コードレビューでの指摘を個人攻撃と受け取らない方
- GitでPRを出せる方
歓迎条件
- 使用技術(例:Ruby on Rails、React)の実務経験3年以上
- インフラ(AWS・GCP)の構築経験
飲食
必須条件
- ピーク時(11:30〜13:00)に声を張って指示を出せる方
- 食材の発注数を前日売上から逆算して決められる方
- お客様のクレームを責任者へ即報告できる方
歓迎条件
- ホール・キッチン兼務の経験
- 調理師免許
製造
必須条件
- 作業手順書通りに作業し、手順を勝手に変えない方
- 異常を感じたら機械を止めて報告できる方
- 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を業務の一部と捉えられる方
歓迎条件
- フォークリフト免許
- 製造ラインでの経験2年以上
ドライバー
必須条件
- 運行前点検を5分以上かけて行える方
- 配送先の担当者名を覚えて挨拶できる方
- 遅延が発生したら到着予定の30分前には連絡できる方
歓迎条件
- 中型免許・大型免許
- 特定エリアの配送経験
職種ごとの仕事内容の詳細な書き方は仕事内容の書き方でも解説しています。
「コミュニケーション能力が高い方」の書き換え方
求人票で最も使われている「コミュニケーション能力が高い方」は、職種によって意味がまったく違います。自社にとってのコミュニケーション能力を具体化します。
❌ 悪い例:「コミュニケーション能力が高い方」
✅ 良い例(営業):「お客様の話を最後まで聞いてから提案できる方。押し売りではなく、相手のニーズを引き出す会話を得意とする方」
✅ 良い例(事務):「電話で要件を聞き取り、3行程度のメモにまとめて担当者へ渡せる方」
✅ 良い例(介護):「利用者のペースに合わせてゆっくり話し、同じ質問を何度されても穏やかに答えられる方」
✅ 良い例(エンジニア):「Slackのテキストで、背景・課題・質問を構造化して書ける方。対面よりテキストでの議論が得意でも問題ありません」
同じ「コミュニケーション能力」という言葉が、職種によって正反対の意味を持ちます。自社の現場で求められる行動を言語化しましょう。
未経験可の場合の書き方
未経験OKの求人でも「求める人物像」は書けます。むしろ未経験だからこそ、人物像の具体性が重要です。スキルで選べない分、行動特性で選ぶことになります。
ポテンシャルの示し方は「過去に何かを継続した経験があるか」に絞ると書きやすいです。
❌ 悪い例:「未経験歓迎!やる気があればOK」
✅ 良い例:「未経験歓迎です。ただし以下のいずれかに当てはまる方が活躍しています:
- 部活・サークル・趣味で3年以上続けたものがある
- アルバイトで1年以上同じ職場にいた経験がある
- 資格取得など、目標を立てて半年以上勉強した経験がある
業界経験は問いませんが、『何かを継続した経験』があると、入社後の研修(3ヶ月)を乗り越えやすい傾向があります」
「継続経験」は業界未経験でも持っている人が多いので、応募のハードルを下げつつ、軽い気持ちの応募を減らせます。未経験歓迎の書き方は未経験歓迎の書き方も参考にしてください。
書き終わったら現場社員にチェックしてもらう
「求める人物像」を書いたら、現場で働いている社員2〜3人に見せます。「この条件に自分は当てはまると思うか」「この条件で入ってきた人と一緒に働きたいか」を聞きます。
採用担当者が頭の中で考えた人物像と、現場が求める人物像はズレていることが多いです。現場からのフィードバックを1回入れるだけで、採用後のミスマッチが大幅に減ります。
また、一度書いた求人票は3ヶ月ごとに見直します。応募者の質が変わったら、人物像の書き方を調整します。求人票の更新・改善で改善サイクルの作り方を紹介しています。
求める人物像は「自社の本音を具体的な行動で言語化する」作業です。テンプレートを埋めるだけでは、他社と同じ求人票になります。現場の社員が実際にやっている行動を観察して、そのまま書きましょう。これが最も応募者に刺さります。
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