
2026-04-17
求人票の給与の書き方:「月給22〜28万円」だけでは応募が来ない理由
求人票の給与欄の書き方を解説します。金額を書くだけでは足りない理由と、応募者が本当に知りたい「自分はいくらもらえるのか」に答える書き方を説明します。
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求人票で給与を「月給22〜28万円」とだけ書いているとき、求職者はどう読むか。
「22万円だろうな」と思います。
28万円になる条件が書いていない。自分がどこに入るかわからない。わからない場合、人は最悪のケースを想定します。結果として、22万円の求人として読まれます。
給与欄に根拠がない求人票は、22万円の求人と競合しています。実態が26万円でも、書き方の問題で22万円と同等に見えているのです。
応募者が給与欄で本当に知りたいこと
「月給22〜28万円」という書き方は、2つの問いに答えていません。
問い1:なぜその範囲なのか
6万円の幅がある根拠が書いていない。経験年数なのか、資格なのか、前職給与なのか——何が決め手かわからないと、求職者は自分がどこに入るか判断できません。
問い2:自分は具体的にいくらになるのか
範囲を書くだけでは、「あなたはこの中でいくら」という答えになっていません。書類選考前の段階では、求職者は応募するかどうかを決めるための情報しか求めていません。「交渉してみないとわからない」では応募する動機になりません。
給与の書き方:3層構造
給与欄を3層に分けて書くと、求職者の疑問に順番に答えられます。
第1層:金額(下限を正確に)
月給22万円〜(正社員)
下限は正確に書きます。実際に支払う最低額を下限にしてください。試用期間中に下がる場合は試用期間の金額を下限にします。
「月給22〜28万円」という書き方は、範囲が広すぎると求職者を不安にさせます。下限だけ書いて「〜以上」とする方が、誠実に見えるケースもあります。
第2層:根拠(なぜその範囲なのか)
月給22万円〜(前職給与・経験年数を考慮して個別設定)
または
月給22〜28万円
└ 経験者:24〜28万円
└ 未経験者:22〜24万円
└ 資格手当(介護福祉士):月2万円含む
根拠が1行あるだけで、求職者は「自分はどこに入るか」を想定できます。「前職給与考慮」の4文字があると、転職者に「交渉できる」と伝わります。これを書いている求人票はほとんどありません。
第3層:将来(3年後・5年後にどうなるか)
月給22万円〜。入社3年後の平均月収は26万円前後です(昨年実績)
これが書ける会社は実は少ない。書けるなら、他社に対して圧倒的に有利です。求職者が「ここで3年働いたらどうなるか」を具体的にイメージできるからです。
みなし残業・固定残業代の書き方
「月給22万円(みなし残業40時間分含む)」という書き方は、正確に書かないと求人媒体の審査で弾かれます。
正しい書き方
月給22万円
(固定残業代40時間分・4万円含む。超過分は別途支給)
必ず記載すべきこと:
- 固定残業代が何時間分か
- 固定残業代の金額
- 超過した場合の扱い(「別途支給」と明記)
この3点が揃っていないと、職業安定法の求人票記載基準を満たしません。また、「みなし残業が含まれている」ことを書かずに求人を出すことは、入社後のトラブルの原因になります。
注意点
みなし残業時間を多く設定するほど、実質的な時給は下がります。求職者はこれを計算します。
たとえば「月給22万円(みなし残業40時間含む)」と「月給22万円(みなし残業なし、残業は全額別途支給)」では、後者の方が明らかに条件が良い。みなし残業時間が同じ会社でも、正直に書いている求人と書いていない求人では、求職者の印象が変わります。

「応相談」が最も応募を下げる
「給与応相談」や「給与:面談にて決定」だけの求人票は、応募率を著しく下げます。
理由は一つです。求職者が応募前に判断できないからです。
年収800万円かもしれないし、年収300万円かもしれない。金額が書いていないということは、求職者にとって「リスクがある求人」と同義です。応募してみないと条件がわからない求人と、金額が書いてある求人を並べたとき、後者の方が安心してクリックできます。
「応相談」を使いたい理由が「交渉したい」なら、「月給22万円〜(前職給与考慮)」の書き方で同じことができます。下限を書いた上で交渉の余地を示す方が、応募者に安心感を与えます。
金額を書きたくない理由があるなら、その理由自体が採用における問題である可能性があります。
給与以外に書くべき「実質的な収入」
月給の数字だけでは、実際に手に取る金額と乖離することがあります。以下の項目も給与欄またはその近くに書いてください。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 交通費 | 「全額支給」または「上限月2万円」 |
| 各種手当 | 「資格手当2万円、皆勤手当1万円」(種類と金額) |
| 試用期間 | 「試用期間3ヶ月・月給20万円(本採用後22万円〜)」 |
| 昇給 | 「年1回(昨年実績:平均月5,000円)」 |
| 賞与 | 「年2回(昨年実績:計2.8ヶ月分)」 |
この中で応募率に最も効くのは昇給実績です。昇給額を数字で書いている求人票はほとんどありません。「年1回・昨年実績5,000円」と書いてあるだけで、書いていない求人と大きく差がつきます。
特に試用期間中の給与差は必ず書いてください。書かずに採用すると、「聞いていた給与と違う」という問題が入社初日に起きます。
よくある質問
Q. 給与の幅が広い(例:20〜40万円)場合、そのまま書いていいですか?
書けますが、それだけでは意味をなしません。「20〜40万円(経験・前職給与による。詳細は面接にて)」のように根拠と補足が必須です。幅が広すぎると「20万円かもしれない」と最低額で判断されます。
Q. 業績によって給与が変わる場合はどう書けばいいですか?
基本給と業績連動部分を分けて書きます。「基本給22万円+業績賞与(昨年実績:計3ヶ月分)」のように固定部分と変動部分を明確にしてください。基本給が業績で変動する場合は「基本給20〜26万円(業績連動)昨年下限:22万円」のように実績を添えます。
Q. 給与を実際より少し高く見せるために上限を多めに書いてもいいですか?
上限を盛っても、面接で実態が出た瞬間に信頼を失います。「28万円まで可能性があると思って来たら、実際は22万円スタートだった」という体験をした求職者は、口コミで広がります。上限を高く書くより、「下限+3年後の平均月収」の組み合わせの方が、実態を正直に伝えながら応募率も上がります。
Q. パートアルバイトの時給は「〜以上」と書いていいですか?
「時給1,100円以上」は実質的な意味がないためお勧めしません。「時給1,100円〜1,300円(経験・資格による)」のように上限と根拠を書いてください。「以上」だけでは下限しか伝わりません。
まとめ
給与欄で最低限やること:
- 金額を書く(「応相談」だけにしない)
- 根拠を1行添える(前職考慮・資格手当・経験年数など)
- みなし残業がある場合は時間・金額・超過時の扱いを全部書く
- 試用期間中の給与が違う場合は必ず明記する
これに加えて「3年後の平均月収」が書けるなら書いてください。書ける会社が少ないため、書くだけで目立ちます。
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